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#30 今世紀最高の日本人ホームランバッター「松井秀喜」

2012年12月28日、さる名プロ野球選手が現役引退を発表した。言わずと知れた松井秀喜である。この時に松井の現所属球団を書き加えたかったのだが、悲しいかな現時点での松井に所属球団はない。東京読売ジャイアンツからニューヨークヤンキースという伝統のある球団の四番を務めた男としてはあまりに悲しい引退の姿であると言わざるを得ない。
われわれの世代は幼いころに松井のプレーを目の当たりにしていた世代である。その姿を見て野球に興味を持った人間は少なくないだろう。90年代後半から2000年代前半の野球少年を魅了したその松井の姿を今一度振り返りたいと思う。

松井秀喜というスター
松井のスターとしてのキャリアは高校野球時代にすでにスタートしている。高校三年生での夏の甲子園、優勝したのは西日本短大付属だったが主役は二回戦で敗れた星稜高校に所属していた松井だった。第二回戦で行われた星稜対明徳義塾戦で起きた5打席連続敬遠という前代未聞の事件の被害者であった松井は、そのあまりの異常事態を引き起こした話題性、まさに甲子園が生んだスターだった。
日本球界でのスター条件として、甲子園での話題性という部分は外せない。怪物と称された松坂大輔、高校球界を震撼させた江川卓、延長再試合を戦った田中将大と斎藤佑樹、KKコンビと恐れられた清原和博と桑田真澄などまさに鳴り物入りでプロ野球に入ってきた面々、そしてプロでも期待通りの結果を残した人間こそスターと呼ぶにふさわしい。その点において松井はまさにスターを体現したような選手だった。
92年のドラフトで4球団競合の中、引き当てた読売巨人の長嶋茂雄をいう人物の強運というのはほんとにすごいもので、ドラフト以前から松井への興味を隠さなかったうえ1000日間育成計画というものまで組んでいたという。そんな中引き当ててしまうのだから、当時熱烈な阪神ファンであった松井も巨人入りに心動かされたという。そんな恩師長嶋茂雄との二人三脚の特訓を続けた松井はすさまじい成績を残していく。高卒1年目で打ったホームラン11本はセリーグ記録(日本記録は清原和博の31本)し、その非凡さを垣間見せたと思いきや、4年目には38本塁打でホームラン王争いを演じるようになる。このころはまだ打率三割は96年に一度のみであり打撃の面でいえば典型的ホームランバッターだった松井も99年から02年までは高いアベレージも記録、01年には自身初の首位打者、日本最終年である02年には.334 50本 107打点を記録し本塁打打点の二冠、首位打者は惜しくも当時成績を一気に伸ばした福留孝介に譲り三冠王は逃したが、打率の面でもまさに成熟している時期であった。
NPB10年の通算成績は.304 332本889打点と本塁打の分野においては他の日本人スラッガーを圧倒していた。もし松井が後2年日本にいたならば王貞治の持つシーズン55本塁打は破られていただろうという声も少なくない、どう見積もっても史上2人しか達成していない600本塁打も間違いなく達成していただろう。このころの松井をメジャーリーガーでたとえるならばアルバート・プホルスだろうか、最も三冠王に近いと呼ばれるこの男に負けず劣らずの安定感、毎年30本後半に間に合わせてくるそのパワーはまさに日本版プホルスといったところだろう。しかし松井はメジャー挑戦を発表する、そこには前年度メジャーリーグで新人王になったあの男の影響があったことは想像に難くない。99年より意識していた名門ニューヨークヤンキースというチームから声が掛かったことは最大の決め手であっただろう。

ジャイアンツのゴジラからヤンキースのゴジラへ
02年のオフシーズン、松井はニューヨークヤンキースへの移籍を決めた。当時は巨人ファン内外からも批判的な声も少なくなかったが、「最後の最後まで悩んで苦しかった。何を言っても裏切り者と言われるかもしれないが、いつか『松井、行ってよかったな』と言われるよう頑張りたい。決断した以上は命を懸ける」とコメントしアメリカへ旅立った。
そしてヤンキースで迎えた03シーズン、松井は鮮烈なデビューを飾る。開幕戦5番レフトで先発出場すると、メジャー最強右腕と呼び声高いロイ・ハラデイから初打席初安打初打点を記録。本拠地開幕戦ではメジャー初ホームランを満塁ホームランで決めるなど、海を越えた向こうでも活躍が聞こえてきた。5月には不信を極め、ゴロキングなどと揶揄されるようになったが、監督からの助言でこれを克服、初のオールスターに選出、100打点達成など順調なシーズンを送ったように見えたが、しかしながら日本のファンもメジャーのファンも16本に終わった本塁打の本数が気になっていた。しかしその不安は翌年払拭した、04年シーズンは4月こそ不調であったが、その後ホームラン数を伸ばし日本人初のメジャーリーグシーズン30本塁打に到達、同年メジャーリーグシーズン最多安打記録を塗り替えたイチローの存在があったせいか評価が低くなりがちだが、将来的にみても今後日本人が30本塁打を達成できるのかという部分を考えれば、その記録は偉大なものであるといえる。
その後は大きな故障もあり、順調なヤンキースでのキャリアとは言えなかったが、09年のワールドシリーズでは日本人初のWSMVPに輝く大活躍でヤンキースにチャンピオンリングをもたらした。これらの結果を見てわかるように勝負強さというのがメジャーでの松井の代名詞であった。

逆輸入赤ゴジラ、そして 

WSMVPに輝いたそのオフシーズンに松井はヤンキースから放出される。エンゼルスに移籍した松井は「赤ゴジラ」としてロサンゼルス・エンジェルス・オブ・アナハイムに移籍、広島カープに所属していた嶋重宣を思い出す懐かしい呼び名だった。
夏場以降に急激に成績を上げた松井だったが、春先の低迷は厳しいものがあり、ファンからは厳しい批判を受ける形になり、一年で契約終了、翌年はオークランドアスレチックスへ移籍し日米通算500本塁打を達成したが、成績から衰えを隠せず、やはりチームをさることになる。所属球団未定のまま11年シーズンを終え無職となってしまう。
無職で迎えた12年シーズンだったが、4月30日にタンパベイ・レイズとマイナー契約を結ぶ。マイナーリーグでは.170 0本塁打と散々な成績ながらもチーム事情によりメジャー昇格。プロ入り初の55以外の背番号である35をつけ臨んだ昇格後初の試合では1号ホームラン、さらに二日後の試合でもホームランを放ち復活を感じさせたが、その後は快音が聞かれず、本人のけがもあり代打以外での出場はなくなり、凡退の後ブーイングされる姿も見られた。そして7月24日の試合後に戦力外通告、最後の出場試合となった。

以上が松井秀喜のキャリアを振り返ったものだ。
日米通算 2504試合 9014-2643 .293 507HR 1649打点1557得点 1451四死球 出塁率.388 OPS.911
通算記録としてはもちろん日本人歴代トップクラスの成績、しかしこれがあの松井秀喜の通算成績かと言われれば少し物足りない気持ちになるのは、いかに松井がすごい選手だったかを物語っているように思える。
氏の引退が与える影響がいかに大きいものだったのかというのは、引退会見後の各方面からの数多くのコメントが物語っている。いかにファンの心をつかんでいたのか、いかにマスコミに好かれているのか、引退会見に臨むその姿ですらやはりスターそのものであった。

ついにかなわなかった日本プロ野球ファンの夢

私たちの世代の人間にとって、一つの夢があった。それは一番イチロー四番松井という夢のようなチームである。間違いなくチャンスはあったはずだった。ヤンキース時代の松井にはイチローのいるマリナーズへのトレードの話もあったし、なんといってもWBCという大会もあった、なのになぜ実現しなかったのか。これは90年代後半から00年代前半の野球ファンに対してのある種の裏切りといっても過言ではないように思える。最後に一つだけ、一野球ファンとしてのお願いがある。ニューヨークヤンキースさん、松井の引退試合をやってあげていただけないでしょうか、一番イチロー四番松井、ピッチャー黒田のヤンキースのスタメンを見せていただけないでしょうか。粋なメジャーリーグの粋な計らいを信じたいと思う、皆さんも見たいはずだ。
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テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

#29 繊細さに裏打ちされた旋律「浜渦正志」

今回取り上げるはゲーム音楽作曲家の浜渦正志氏だ。曲単位であれこれ評価しづらいので、この際バンドしかり作曲者単位で触れていきたいと思う。

浜渦氏は1996年~2010年まで株式会社スクウェア・エニックスで数多くのタイトルを手掛けた方であるが、植松伸夫や伊藤賢治や光田康典、下村陽子と実力派が勢ぞろいしていた当時のスクウェアの作曲家陣の中でもひときわ異彩を放った曲作りをしている人だった。しかし異彩というのもゲーム音楽という業界の中での話である。音楽家の両親のもとにドイツで生を受け、音楽の勉強を続けていた氏の生み出す音楽というのは非常にやさしく繊細なもので、当時SFCに使われていた音源ではその世界を表現することはできなかった。SFCの音源では電子音の域を出ず、正統派の弦楽器などの音は表現できなかったのである。しかしながらゲーム音楽の進展はこの時に進んだため、ゲーム音楽の在り方というものは戦闘中に流れる音楽は激しく、フィールド音楽は物悲しいものか勇敢なものの二択がSFC時代のRPGにおける鉄板になりつつあった。

その名を知らしめた「サガフロンティア2」
しかしそのSFCの時代が終焉を迎えた1999年に氏の本領を発揮する舞台が用意された。そのゲームは「サガフロンティア2」、プレイステーション用ソフトとして音源も自由に使えるように整えられた舞台で浜渦サウンドに触れることができるようになったのだ。このソフトはスクウェアの主要タイトル「サガシリーズ」の中でも異彩を放っているゲームであった。従来のフリーシナリオシステムではなく中世のヨーロッパの貴族や差別などを、不思議な因果などを絡めながらも進められていくシナリオの中で、従来「サガシリーズ」の作曲をほとんど引き受けていた伊藤賢治氏ではなく、浜渦氏が起用されたことは当時のファンにとっては雷に打たれたような衝撃があったのだ。
今なおこの作品の評価は非常に分かれるところではある。私自身は大好きな作品なのだが、やはりサガ的ポリシーの中では異端と言わざるを得ない作品だったからだ。なぜこれをサガで?と考える人も少なくないそうだが、このゲームは間違いなくサガであり、シナリオやゲームデザインを手がけた河津秋敏氏のシナリオライターとしての才能をさらに感じさせるものであったのは間違いない。そしてこのゲームにおいては3つの旋律を軸にし、それぞれの旋律にアレンジを加えることでゲーム中のあらゆる場面を表現するという、いまだかつてない試みに挑戦した浜渦サウンドとの相性は抜群といわざるを得ない。同じ旋律なのにここまで表現が変わるものなのだろうかと驚かせてくれるのだ。
このゲームで流れる楽曲はすべてドイツ語で名前が付けられている。Roman、Rosenkranz、Themaの3曲は主要曲であり、戦闘曲を除くすべての曲がこの三曲のアレンジになっている。水彩画のような鮮やかな世界観のなかで奏でられるこれらの曲は非常に透き通って聞こえるのである。
戦闘曲も実のところひとつの楽曲FeldschilactⅠのアレンジであり、Ⅳまでのバージョンがある。しかし例外がひとつ、最終ボス戦の曲であるMidgestaltではただのアレンジではなく、演出とのかみ合わせやテンポの調節と非常に気分を高めるような曲構成に変身しているのだ。まさに楽章とでもいうべきか、浜渦氏が生み出した楽曲は当時のゲームファンに衝撃を与えたことは言うまでもない。

ゲーム音楽家として異色の伸び
 浜渦正志はゲーム作曲家としては異例のステージを変えるごとにその可能性を見せてきた作曲家といえる。というのも従来のSFC時代までの作曲家は、代表作を作り上げたハード以外での活躍というのは難しかった。打ち込みでの作曲などは経験してきていた作曲家たちにはハードの進化による使える音の増加やクオリティの高さについていくことができなくなっていったのがその原因の一つとして考えられる。PS、PS2、PS3と舞台を変えていくことで、当たり前のようにオーケストラの演奏による音源の収録が行われる昨今のゲーム業界においては、オーケストレーションに対する知識が必要とされてくる場面が多くなる。その専門的な知識を持つ人間はたとえ音楽業界の一つであるゲーム音楽業界でも少ない、なぜならそういう勉強をする人はそっちの道に進むからである。ゲーム音楽家としては異色の知識が、PS2、PS3と舞台を変えていくゲーム音楽に対応する力を身につけていたのである。PS2ではFFXとアンリミテッドサガでまた一つ新しい世界を見せ、ついにはFXⅢではメインコンポーザーを務めるに至った。現在では退社しフリーの作曲家として活動している。ただこの人の場合声楽出身なのでどこまでオーケストレーションの知識があるかは私にはわからない、全部自己流っていうのならもはや頭が上がらない。もしそうならば天才といわせてもらおう。

正直なところアンリミテッドサガにもFFXⅢにももっと割きたかったが、あまりに長くてもいけないので今回は割愛させていただく。アンリミテッドサガのサウンドトラックは一時期1万円を超える高値で取引されていたが、現在では再版されやすく手に入るようになったのでぜひ聞いていただきたい。サガフロ2もFFXⅢもサウンドトラックはあるはずなのでぜひ一度耳にしていただきたいものである。理想としてはゲームありきの楽曲なのでゲームで遊んでもらいたい限りである。

※記事内にある楽曲名は正しい表記でない場合があります、ドイツ語に忠実でない表現になっていますが何卒ご勘弁を

テーマ : ゲーム
ジャンル : ゲーム

#28 2つの黄金コンビ「トムとジェリー」

今回はトムとジェリーを取り上げたいと思う。もちろん皆さん一度は目にしたことがあるであろうこの作品だが、おそらくアニメの内容以外の概要などは知られていないことが多数あるのではないかと思い今回取り上げることにした。
トムとジェリーが誕生したのはなんと1940年まで遡る、なんと第二次世界大戦が始まろうとしているそんなさなかに誕生したのだ。しかしそんな時期では幾らアメリカだろうがテレビというものは普及していない。それでは一体何時流されていたのか、その答えはこの時期に隆盛を誇ったもう一つの文化に答えがある、それは映画だ。

1940年代に映画のメッカであるハリウッドは黄金時代を迎える。映像娯楽としては映画以外存在していなかった時代、まさに映画の一人天下であった。この映画の天下も40年代末に普及するテレビの存在により徐々に影を落としていくのだが、それはまた別の話。
ともかくテレビが普及する以前は、映画という物は様々なものを放送していた。映画の上映中、当時はテープの取り換えを行うために時間が必要だった。現在では映写機二台を使用して切り替えることによりスムーズにテープ入れ替えを行うが当時はそんな事が出来なかったためその時間を埋める物が必要だった。たとえばそれがニュース映画だったり、娯楽映画などなど、今ではテレビの1番組を見るかのような感覚で映画が放映されていたのだが、そのテープ交換の時間を埋めていたのが短編のアニメーションだったのだ。

1930年代末のアニメーション事業をリードしていたのはもちろんご存じウォルトディズニーカンパニーが先頭を切っていたが、他の映画会社も負けじとアニメ制作に着手して行った。そんな中でオズの魔法使いなどで名声を集めていたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)社もアニメ制作に着手する。そしてウィリアム・ハンナ、ジョセフバーべラの2名のアニメーターに制作を依頼し、1940年に第一作「上には上がある(Puss Gets the Boot)」をアメリカで公開、「ジャスパーとジンクス」が誕生。この時はまだトムとジェリーという名前ではなかった。しかし公開すると作品の人気はあっという間に沸騰し、ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラの連名であるハンナ・バーベラという二人のアニメーターの名をアメリカ全土にとどろかせたのである。

日本では1964年に放送され、当時の小学生から現在に至るまで多くの人間に愛されているトムとジェリーだが、この作品の対象年齢というものは決して低いものではない。1940年代のアメリカを語る上では欠かせない映像資料と言っても過言ではない。当時の社会を風刺したような内容も少なくはなく、アカデミー賞を受賞した「勝利は我に」の回は第二次世界大戦のための国威発揚の趣がたっぷり盛り込まれていたり、ヒトラーを揶揄するような表現もみられる。
そのためこのアニメを単純に子供向けのものであると扱うのは正しくない。特に1940年代に映画に足を運んでいた年配の方にとってはただのスラップスティックアニメではない、社会の一ページとしての認識があることを忘れてはならない。

最も人気があり、我々にもなじみ深いのはハンナ・バーベラ第一期と呼ばれる1940~58年までに制作されていたシリーズだ。前述したようにフィルムの交換の間の場つなぎのためのアニメだったため、一話辺り7分ほどである理由はここに起因している。今現在作られるトムとジェリーは暴力行為の表現規制のため、「仲良く喧嘩」していないのが現状だ。しかしながらこの頃のトムとジェリーはトムのシュールなやられ方をはじめとして、多彩なトムの一面など面白い物が目白押しである。このようなアニメを第二次大戦中に制作し、アメリカ国民は見ていたわけだから、なるほど日本が戦争に勝てないわけだと納得がいくものである。

今でも格安でDVDなどが発売されているはず、アカデミー賞受賞の短編アニメというものは他にはなかなかない、そのお茶の間にふさわしい最高のアニメを一度ご覧いただきたいと思う。

テーマ : アニメ
ジャンル : アニメ・コミック

#27 そして伝説へ・・・「ドラゴンクエストⅢ」

今回はRPGの王道中の王道であるドラゴンクエストシリーズからドラゴンクエストⅢを紹介したいと思う。この作品は1988年にファミリーコンピューターで株式会社ENIX(現株式会社スクウェア・エニックス)より発売されたゲームだ。日本にRPGという遊びを広めた第一作ドラゴンクエストから繋がるロトの系譜の最終作品、さらに磨きのかかった戦闘システムとパーティシステム、そしてこの作品で採用されたのは自由な職業システムである。
この作品の発売時は大きな話題を呼び、学校があるはずの平日にゲーム店にならぶ小中学生の列は社会現象とまで称され、中高生による小学生からのソフトのカツアゲも問題になったほどだ。FC版の売り上げは約380万本、そしてこの作品はリメイクや移植の回数も多い、SFC版とGBC版や携帯移植と極めつけはwiiで発売されたドラゴンクエストⅠⅡⅢの同梱版と数多い。GBC版が発売された時点での総売り上げ本数は600万本を数えるモンスタータイトルだ。今現在おそらく国内販売本数はリメイク込みで見てもスーパーマリオブラザーズの800万本やポケットモンスター金銀の700万に近い数字になっているのは想像に難くない。

あらすじ
勇名を馳せたアリアハンの「勇者オルテガ」は、初子を授かった直後より世界の支配を企む「魔王バラモス」を倒すべく旅立ち、そしてそのまま消息を絶った。伝聞に寄れば、彼は旅の途中で魔物に襲われ、戦闘の最中に火山に落ちて命を落としたのだという。
オルテガの子供(=主人公)は、自身の16歳の誕生日をきっかけにして父の遺志を継ぐために、アリアハン王に願い出て冒険へと旅立つ。旅の扉から外の世界へと旅立ったあと、主人公は世界各地で起きる不思議な事件を解決していくことになり、船を手に入れると、冒険の舞台はさらに広がっていく・・・

とこういったものである。実際にプレイしたことのある人はこのあらすじでは足りないと感じるかもしれないが、このゲームは多くを語ることを必要としないからこその魅力があると私は思うのだ。そしてドラゴンクエストシリーズと言えば一貫してシナリオ堀井雄二、キャラクターデザイン鳥山明、音楽すぎやまこういちの御三家で構成されている。このゲームは88年当時ドラクエの最終作品として位置付けられていいたため、その気合いの入り方たるや圧倒的と言わざるを得ない。当時のFCソフトに使われていた容量を最大限に使い、タイトルの題字すらも削り、残り容量7バイトほどにまで詰め込まれたこの作品は当時の他のRPGを圧倒した。ロトの系譜を完結させる上でこれほどゾッとさせてくれるシナリオ、その魅力的な世界を見事にビジュアル化している鳥山明のデザイン、そして1,2には見られなかった勇ましさを前面に押し出したフィールドBGMや戦闘曲、そしてラーミアの乗った時の穏やかで鮮やかな曲、そして「ある場所」に降り立った時のフィールドBGMが思い起こす郷愁の思いなど、音楽面でも最高傑作と呼んで差し支えのない仕上がりになっているのだ。

まさにシリーズを通して遊んでくれた人への最大級のお礼だろうか、ファンとしてもこれだけの作品をもって答えてくれたというのは他に類をみないほどだろう。当時の子供達は純粋にRPGを楽しみ、純粋に冒険に思いを馳せていたのだろう。世界地図をモチーフにしたこの作品の世界は、まさに世界を旅する自分をオーバーラップさせる。新しい大陸を船でめざした大航海時代のようなその好奇心をもつことができる。そして仲間を自由に作ることができるこの作品に特別な思いがこもっている人も少なくはないはず。そしてデータバックアップシステム黎明期のこの作品のセーブデータが消える悪夢を見た人はさらに多いだろう。今やセーブデータが消えるという経験もなかなかできないが、それも少し物悲しい気持ちにさせるのは遠い日の記憶のせいだろうか。

シリーズで最も人気がある作品であることは今後も揺らぐことはないだろう。RPG界最大の金字塔であるこの作品に、一度は触れていただきたいものだ。

テーマ : レトロゲーム
ジャンル : ゲーム

#26 日常系非日常「それでも町は廻っている」

「それでも町は廻っている(著者石黒正数)」という漫画をご存じだろうか、この漫画と出会ったのはいつだったろうか、俗に言う「空気系」や「日常系」といった漫画やアニメが人気を博して来た2006年頃だったように思う。ただこの作品に限っては1つ違うものを感じたのだ。
この作品には「あずまんが大王」や「らきすた」などにみられる学校に極端に限定されたような閉鎖的な世界観という物は存在しないが、ここではタイトルにあるように「町」というものがフィーチャーされている。しかも話によって時系列も登場人物もバラバラである。良く言う一話完結型のギャグ漫画のようなニュアンスをもちながら、ストーリーの出どころは自由であるという不思議な日常漫画なのだ。
それではすこしあらすじを引っ張ってきたいと思う。

主人公である嵐山歩鳥は、丸子商店街の喫茶店「シーサイド」で、ウェイトレスのアルバイトをする女子高校生。ある日、マスターの磯端ウキが、店を繁盛させる秘策を思いつく。それは、話題のメイド喫茶だった。しかし、関係者が誰もメイド喫茶を知らず、ウェイトレスがメイド服を着ればメイド喫茶だろうと「シーサイド」はメイド喫茶として再スタートする。同級生でありウェイトレスの同僚であるトシ子、同じ学校の先輩双葉、歩鳥に思いを寄せる同級生広章など、歩鳥の周囲の日常は流れていく。

ここで出てくるメイド喫茶だが、あらすじにもあるように登場人物全員がメイド喫茶というものをろくに知らずに店を始めているという設定だが、これは筆者本人がまずメイド喫茶を良く知らないという所から始まっている。そのため「メイド=萌え」という単純な記号はこの漫画には存在していない。そもそも絵柄からしてそう言った世界とは無縁と考えてもいいだろう。商店街を舞台にし、商店街の人々と学校の人間と繰り広げるドタバタ&ミステリーギャグ漫画とでも言うべきだろうか。
タイトルにある「非日常」という言葉にももちろん理由がある。この漫画は「日常系」に見られる「あるある」という物に収まらない、しかもいきなり宇宙人が出てくるような、さらにはタイムスリップをするようなSF的なお話すらも出てきたりする。しかしながらSF的な物と触れようが主人公達の日常は壊されることなく進んでいく。それこそ「それでも町は廻っている」のだろう、ストレスのない、楽しく読み進められる漫画だ。今のところ全10巻、是非読んでいただきたい作品である。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

#25 今でも面白い「SKY KID」

今回は少し古いゲームを取り上げたいと思う。その名も「SKY KID」、ファミリーコンピューターで1986年にナムコより発売されたシューティングゲームだ。
このゲームは古めかしいプロペラ機に鳥を模したキャラクターが乗り込み戦艦を撃破していく横スクロール型シューティングゲームだ。
ファミコンのゲームなのでもちろん8方向レバー+2ボタン操作、射撃ボタンと宙返りボタンの二つが存在する。主人公機の移動速度は決して早くないので、モーション中無敵である宙返りは非常に重要な回避手段である。このゲームは各ステージの最後にボスが居て、それを倒すにはステージ内に設置されている爆弾を取る必要がある。しかし爆弾を投下するのは宙返りボタンなので、爆弾を回収してからボスに投下するまでの間は宙返りによる回避は出来ないため、非常にスリルある展開になるのだ。そしてボスを倒してもまだ終わりではないのがこのゲームのポイントだ、ボス通過後着陸ポイントが表示される。この着陸ポイントへの着地をミスするとそのまま一機死亡、やり直しとなる。非常にシビアさも見えるが、それはこだわりという物だろう。

このゲームには珍しい特徴がある。横スクロールシューティングというゲームは往々にして右から左に向かって画面がスクロールしていくのが定番だが、このゲームは非常に珍しい左から右へスクロールするゲームで、その画面というのは非常に新鮮さを与えてくれる。
そして小沢純子氏が作曲した「行進曲」がゲーム中流されているが、このサウンドが非常に小気味良い、まさにナムコット時代の至宝というべきか。

今でもwiiのバーチャルコンソール等で遊ぶことが出来る。ぜひとも一度触れていただきたい名作だ。難易度の高いゲームだが、ナムコ好きにはたまらないものである。

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FCのソフト現品

テーマ : レトロゲーム
ジャンル : ゲーム

#24 宇宙世紀ファンの理想が実現「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」

皆さんの中でガンダムと言えばなんだろうか、私たちの世代なら機動戦士ガンダムSEEDが直撃世代だろう。それ以降のOOやAGE等も地上波で見ることが出来た世代だ。そして遠い記憶の中では機動武闘伝Gガンダム、機動新世紀ガンダムX、新機動戦記ガンダムWやターンAガンダムあたりだろうか。我々の世代がふれられたガンダムというものは俗に言う平成ガンダムと呼ばれるものだった。
 中学生当時、私の中のガンダムの知識はGガンダムの大声叫びまくりの全身タイツのイメージしかなかったので、幼少のころより戦隊物や仮面ライダー等に見向きもしなかった私にとってはダサいイメージしか抱いていなかった。しかし、中学2年生頃だったろうか、メ―テレで深夜に機動戦士Zガンダムの再放送が行われており、その放送を見てからというもの宇宙世紀シリーズにドハマりしてしまったのだ。
おもに宇宙世紀0079年~0093年までが一区切りと言っていいだろう(この際F91やクロスボーンやVガンダムは割愛させてもらう)ホワイトベースのクルーVSシャアという構図を中心に描かれたこれらの作品群はただならぬ魅力を放っているのである。
そしてこの逆襲のシャアという映画はその構図の集大成と言える作品で、人気が非常に高い作品だ。その見所を挙げたいと思う。

アムロとシャアの戦いに決着
アムロ・レイとシャア・アズナブルはどんな方でもご存じだろう。シリーズ最初の作品である機動戦士ガンダムの頃から地球連邦のエースアムロとジオン公国のエースシャアは幾多の名シーンや名台詞を生みだす戦いを繰り広げてきた。そんな彼らも二作目Zガンダムでは一時的ではあるものの共闘を繰り広げる。このシーンにもファンは心に期するものがあるのだが、やはり闘ってこその二人、この映画内では直接対決が描かれることになる。
お互いにニュータイプの素養をもっており、特にアムロは宇宙世紀最強のパイロット能力を持ちながら、さらにニュータイプとしての高い素養を持ち合わせているというキャラ。それに対してシャアも同じくして高い技量とニュータイプ能力を持つ人間だ。
しかしながら彼らはニュータイプ専用機同士で戦い合ったことはない。アムロ・レイがニュータイプ専用機に乗るというのはこの逆襲のシャア内が初めての事であり、そのポテンシャルの高さとはいかようなものなのかという、宇宙世紀ファンの理想がかなえられている部分でもある。それと同じくしてシャアもニュータイプ専用機でアムロと相対する。その戦闘シーンは壮絶極まりない。

地味ながらアニメ映画史上初
この作品の中では宇宙にすむスペースノイドの居住施設をスペースコロニーと称する。コロニーとはアリの巣を意味したりする住処的な意味合いを持つ英単語だ。もちろんこれらは宇宙空間に浮かんでおり、そのコロニーの外観を描くためにアニメ映画史上初のGGを使ったシーンが投入されている。いまから見れば未だに拙い技術ではあるが、アニメの歴史を垣間見るという意味でも価値があるシーンかもしれない。

理不尽にあえぎ理不尽を通すガキ
この映画には親父にもぶたれたことないアムロをぶったブライト・ノア艦長の息子ハサウェイ・ノアと地球政府高官の娘クェス・パラヤの両名は13歳ぐらいだろうか、彼らも戦火の中に身を置き、振り回されていく中で戦場にて相まみえることになる。彼らのわがままがどれだけの人物に迷惑をかけるのか、イライラしながら見るのも良いかもしれない。

シャアがアムロとの決着を付けたいがためにおこした戦争だが、ファンとしてはまさに待ってましたという展開。そのラストをその目で見届けていただきたい。

テーマ : 機動戦士 ガンダムシリーズ
ジャンル : アニメ・コミック

#23 アクションRPG最高峰「イースⅣ~THE Dawn of Y’s~」

9月27日、あるアクションRPGが日本ファルコムよりPlay station Vitaをプラットフォームに発売された。その名も「イース セルセタの樹海」、イースシリーズ25周年作品として発売されたそれは、非常に評価が良いようだ。実はこのゲーム、過去のナンバリングタイトルのリメイク作品だ。
その元になったゲームがイースⅣなのだが、実はこのゲームややこしいことに2本の別々のイースⅣが存在している。SFCで発売された「イースIV MASK OF THE SUN」、そしてもう一つがPCEで発売されたこの「イースⅣ~THE Dawn of Y’s~」だ。
この二つ、おなじ原案から制作されているのだが、制作会社がそれぞれ違うため、物語の解釈が違い2つの物語が出来あがってしまったのである。
そしてそのうち正当な時系列を汲んでいるのがSFC版である「イースIV MASK OF THE SUN」なのだが、ゲーム自体の完成度という点では断然今回紹介する「イースⅣ~THE Dawn of Y’s~」のほうが圧倒的に上と言わざるを得ない。
SFC版との最大の違いはやはりプラットフォームの差と言わざるを得ない。当時唯一のCD媒体を使ったゲーム機であったPCエンジンは、使用できる音源や画像データ、さらには当たり前のようにアニメーションやキャラボイスを盛大に盛り込むことが出来た。キャラボイスとテーマ曲の搭載に関してはSFCではナムコ制作の「テイルズオブファンジア」の登場を待つことになるが、それより1年以上も早く実用化できたのは間違いなくCD媒体のおかげだろう。
イースシリーズの売りというのはその絶妙なゲームバランスと長すぎないプレイ時間だ。おおよそ平均プレイ時間は12~20時間あたりだろうか、だからと言って短いという印象は受けない。テンポの良いストーリー展開が苦にさせない、まあレベルが適正でないとボスを倒すことが出来ない辺りはなかなか面倒ではあるが。
そして私がこのゲームを推す最大の理由はBGMにある。もちろんの事言葉で伝えることは出来ないが、このゲームのBGMは私が今まで遊んだゲームの中で最も優れていると過言ではない。アベレージの高さ、粒だった曲目白押しととにかくたまらない。どんな曲も良いとしか言いようがないのだ。これも当時PCエンジンでしか成しえなかったCD音源をそのまま使った楽器によるアレンジは当時のゲームBGMにおいては一歩抜きんでていたのである。そして作曲陣の送り出した曲は本当にもう・・・

私はこのゲームに並々ならぬ愛情を持っている。私はこのゲームを兄が遊ぶ姿を見て幼少期を過ごしたからだ。このゲーム内で掛かるBGMは私の子守唄と言っても過言ではない。あまりに思い出が先行してしまうが、素晴らしいゲームであることはPSアーカイブスのPCEソフトの平均評価1位である事が証明している。
今やパッケージを買うことなくPCエンジンを遊べる時代が来た、皆さんもこの素晴らしいハードに一度触れていただきたいと思う。

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PCE版パッケージ、自前の一品
保存状態に気を使ってます

テーマ : ゲーム
ジャンル : ゲーム

#22 日本球界にスゲー奴が来る「アンドリュー・ジョーンズ」

12月7日、あるニュースがスポーツ紙をにぎわせた。その内容とはアンドリュー・ジョーンズが東北楽天ゴールデンイーグルスへの入団を合意したという内容だった。このニュースに私は獲得に向けての調査じゃないのかと思ったが、本当に入団が決定していたのだ。
このアンドリュー・ジョーンズという男は今や年齢は35歳とベテランのおっさん選手だが、その肩書を少し書いていこう。
 1998~2007年にかけて10年連続ゴールドグラブ賞、2005年には本塁打打点の2冠を記録。ゴールドグラブ賞受賞期間中はコンスタントに30本塁打を打つパワーも併せ持ち、まさにメジャー版秋山幸二といったところだろうか(打率が平均を脱しない辺りも似ている)、さらに言えばその強肩と異常なまでに広い守備範囲にはイチローも脱帽したと言われるほど。近年の日本球界にこれだけの実績を持つ選手がやってくるなんて正直なところあり得ない。しかしそれもこの成績を維持していたらの話だ。
 
もちろんこのクラスの選手が日本に来るというのには理由がある。最後にゴールドグラブ賞を受賞した2007年を皮きりに体重が激増、成績も一気に低迷を見せた。ご自慢の凄まじい守備範囲はなりを潜め、足を使えなくなったことにより併殺打の機会も増加、年齢からくる衰えなのか、それともステロイドをやめた影響からなのか本塁打数も低下、自分の売りをなくして行った結果、試合での出場機会も減少になり、次第に移籍する機会も増えていったのだ。
日本球界への挑戦は後がない自身の最後の挑戦の意味なのかもしれない。しかし日本の球場はメジャーより広いしフェンスも高いしボールは飛ばない。この日本球界はいまやパワーヒッターが非常に住みにくい世界になっている。はたしてこの男はどれほどの数字を残すことが出来るだろうか、楽天の期待する4番DHを打てるのだろうか。

今シーズンのストーブリーグは非常に熱い、今日は中日ドラゴンズのトニ・ブランコ選手が横浜DeNAベイスターズへの入団を大筋で合意したという報道が一般紙に流れ、ソフトバンクは4度の30本30盗塁、MLB唯一の同一シーズン40本40盗塁40二塁打を達成した広島カープ出身のアルフォンソ・ソリアーノ選手の獲得を2年28億円の契約でにおわせている。海を渡った日本人選手達も数名帰ってくることもあり、来年は見ごたえがあるシーズンになりそうだ。

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#21 魔球ストレート「藤川球児」

あれは2002年だっただろうか、私が初めてプロ野球という物を観戦したのは甲子園球場で行われた阪神対ヤクルト戦だった。当時小学生の私は、スポーツ少年団で野球をやっていたわけでもなかったので、特段興味を持って観戦していたわけではなかったが、その先発マウンドに上がる投手の名前に思わず驚いてしまったことを思い出す。「9番ピッチャー藤川球児」とコールされたその選手は、当時はまだ最速143km/hほどの取り立てて何かがひいでているピッチャーではなかった。その阪神の応援団の投球を催促するコールが子供ながらに気の毒に見えるようなその投手はそこそこの投球を繰り広げていた。当時11歳の私じゃ「あの名前でプロ野球選手になれんかったらどうするつもりだったんだろう」と試合中ずっと考えていたように思う。
 それから三年、プロ野球に興味を持ちだした私は、その年に大活躍した選手に我が目を疑った。2005年のセリーグはまさに阪神タイガースの黄金時代。2003年に優勝してからというものの、そこからは間違いなく強いチームになっていた。この年は赤星鳥谷シーツ金本今岡の上位打線が驚異的なポテンシャルを発揮、得点能力の高さで試合をリードし7回からは勝利の方程式と呼ばれた「JFK」が立ちはだかり抑えるという盤石の体制を敷いていた。J=ジェフ・ウィリアムス、F=藤川球児、K=久保田智之の3人の頭文字をとってJFKと呼ばれたこの中継ぎからの抑えの継投パターンは「野球を6回で終わらせた」とまで称されるほどに驚異的な成績を残した。その中で驚異的なパフォーマンスを見せたのがこの藤川球児だったのだ。

代名詞、魔球ストレート
2002年に見た平凡なピッチャー藤川球児の姿はもうそこには無かった。先発からセットアッパーに配置転換されていた藤川は、とびっきりの武器を手に入れていたのだ。最高球速156km/h、平均球速が151キロを数えるストレート、これだけでは他にも投げるピッチャーは居る。しかし藤川が投げるストレートはもう一つの特徴があった。試合を見ていると、バッターはことごとく藤川の投げたストレートの下を空ぶる。そこに答えがあったのだ。
 地球上の物体には必ず重力が働く、それは150kmで18.44m間を移動する野球のボールも例外ではない。どのようなピッチャーのストレートも重力には逆らえず、自然と落下を始める。そしてバッターはその落下を頭に入れて打ち返しているのだ。しかし藤川のストレートはその当たり前な物理法則を無視するかのようなストレートを投げていたのだ。ストレートを投げるとボールにバックスピンが掛かる、この回転数が多ければ多いほど浮力が発生し落下が小さくなる、そして回転軸が綺麗であればある程効果は大きくなる。この時期の藤川のストレートは、プロの平均回転数38回転毎秒を大きく上回る45回転毎秒、軸の傾きも平均30°のところわずか5°に収めており、最も美しく回転するストレートを投げていたのだ。この平均値からかけ離れたストレートは平均より着弾点が30cm以上上になる。普通のストレートより30センチも上に到達してくるとなれば、もはやこのストレートは変化球と呼んでも差し支えない。当時バッテリーを組んでいた矢野輝弘も「プロがストレートが来るとわかっているのに打てない、これは魔球」と呼んでおり、史上最高のストレートと絶賛されていた。2006年のオールスターで登板した際に、全球ストレート宣言で、当時パリーグ最強打者であったアレックス・カブレラ、小笠原道大の両名を三振に切ってとったその姿は、まさにプロ野球。プロがいかに凄いかということを物語るに十分なストレートだったのである。

しかしそれから7年、当時平均球速151kmほどだったストレートもいまや148kmほどと球威が落ちている、しかし藤川は新しい挑戦を続けていく。
来年からはシカゴ・カブスの11番を背負って中継ぎに入る。全盛期に渡米する姿を見たかったが、まだ遅くはない。来年はナリーグにも1つ見所が出来た、この男のストレートを楽しみに追いかけていきたいと思う。

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#20 その構図、華やかさたるや「アルフォンソ・ミュシャ」

 今回取り上げるは画家のアルフォンソ・ミュシャ(1860年7月24日 - 1939年7月14日)だ。彼の画風はおそらく現代の文化に影響を与えているのではないかと私は踏んでいる。
19世紀末から20世紀初頭にかけてのアール・ヌーヴォー時代のど真ん中の時期を生き、作品を作り続けたミュシャの評価は今でもなお高い。特に1960年代以降に華やかなアール・ヌーヴォー期の作品は再評価され、同じようにミュシャの作品も再評価されていったのである。
ミュシャは一般的に画家と呼ばれる人間ではない、これこそがアール・ヌーヴォー期の特徴なのだが、彼は今で言うグラフィックデザイナーであった。そのため彼の作品の大半はポスターやカレンダーなどである。
彼の作品のモデルのほとんどが女性である、しかも縦長の全身入りがスタンダードだ。その姿を花やきらびやかの模様で飾ってある。この表現方式は鳥山明氏の描くポスターや、小林智美氏の描く絵等にも見られる評現方法だ。特に小林智美氏の描く人物絵にはミュシャの影響が色濃く見える。

装飾パネル連作『四季』(1896)
張る

なつ

あき

ふゆ



自論的ミュシャの影響解釈

ミュシャのこの構図は俗世間一般的に言うオタクの文化にも大きく影響を与えていると私は思う。


ぞディアック
黄道十二宮

これら絵を見て気付くものはないだろうか、そう今日に至るカードゲーム等に見る絵柄の構図の基礎になっているものが、このミュシャ等に見るアール・ヌーヴォー期のグラフィックデザイナー達が描いたポスターに見ることができるのだ。
見栄えや華やかさという観点が一気に成長したこの時期に生まれた美術家だからこその表現だろうか、彼の描いた作品達は、今なお現代の文化の中で人知れず生き続けている。

もちろんこのブログで美術家の作品をすべて紹介することはかなわない、知る一助になることを目標にしているので、良ければアルフォンソ・ミュシャという一人の芸術家の作品を、その生涯を知ってもらえるきっかけになれればと思う。

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ジャンル : 学問・文化・芸術

#19 カッコよすぎる変態「CITY HUNTER」

今回はテレビアニメ「CITY HUNTER」を取り上げたいと思う。原作は「週刊少年ジャンプ」で連載されていた同名の漫画だが、今回はあえてアニメとして取り上げたいと思う。
あらすじと言っても主人公冴羽獠がパートナーの槇村香と一緒に、依頼者からの依頼をこなしていくというもの、そしてその依頼はことごとく美女からのもので、冴羽獠は美女の尻を追いかけまわすといったものだ。
 じゃあどこに魅力があるのかという所に迫ってみたい、このアニメ(原作漫画)はとても子供向けではない、ハードボイルドな作風に仕上がっているということ。凄腕のスイーパー(掃除屋)である冴羽獠のカッコよさと情けなさの同居したキャラ設定、ところどころに点在するエロティックな演出や登場キャラ等、どう考えても週刊少年ジャンプに連載されていた物とは思えないが、この作品を載せる度量と幅広い年齢層が読んでいたという事実が連載を可能にしていたのであろう。物語は基本的に同じルーチンを続けていくが、その中で冴羽獠は一体何者なのかという所に話は進んでいく。この作品において一番の謎をもっているのが主人公の冴羽獠なのだ。この漫画の魅力は冴羽獠の魅力と美女の魅力と言っても過言ではないだろう。

漫画ではなくアニメを推す理由
 原作者の北条司が太鼓判を押す神谷明の神がかり的な冴羽獠役の演技や、香の強烈なハンマー突っ込み等、動画だからこそわかりやすい物が多いという点はもちろんなのだが、今回アニメで取り上げた理由は「エンディングの入り方」に他ならない。
一体何の事かと思う方もいらっしゃるかもしれないが、とにかくこのアニメが最もカッコいいシーンはアニメのラストシーンからED曲のGET WILDのイントロが流れ出し、最後のシーンから一気にエンドロールまで流れていく部分だ。この演出が非常にカッコよい、サスペンスドラマ等でよくみられた手法だったのだが、曲のカッコよさも相まって鳥肌が立つようなほどの感覚を覚えるほどだった。
 
 私がアニメを推す理由は単にここに終始している。しかしながらGET WILDがED曲として使用されているのは最初のシリーズのみであり、ここを変更した事に関しては大いにスタッフを怨んでいる部分でもある。
この「CITY HUNTER」という作品の魅力を大いに伸ばしたこの演出に対して最大級の賛辞を贈りたい。

テーマ : アニメ・感想
ジャンル : アニメ・コミック

#18 伝説の深夜バラエティ「内村プロデュース」

今回初めてバラエティ番組を取り上げたいと思う。その番組は「内村プロデュース」、2000年4月から2005年9月までテレビ朝日で放送されていた番組だ。
この番組はタイトル通り、ウッチャンナンチャンの内村光良が独特な手法とコンセプトで様々な物をプロデュースしていくという番組だ。
放送当初は内村とレギュラーのふかわりょうの二人だけで溺死体オーディションや三代目ブルースリーオーディション等の企画を行っていたのだが、バカルディ(現さまぁ~ず)をプロデュースの回を境に若手芸人を起用する機会が増えていった。

特徴的な番組構成
この番組は普通のバラエティと一線を画している部分がある。それは芸人達の実力を試しまくる所にある。多くの若手芸人を起用し、ほぼ毎回クイズ形式の大喜利やアドリブコントなどの即興の面白さを求める企画内容が中心という点だ。芸人本人たちに掛かるプレッシャーというのは計り知れないものがあるが、そのため芸人それぞれの面白さや芸人の限界を知ることができるこの番組構成は非常に人気を博した。この番組で育っていった芸人はさまぁ~ず、くりぃむしちゅー有田や猿岩石有吉やTKO、TIMやバナナマンなど数々の芸人が持ち味を発揮していったのである。

名物企画「芸人不信バトルロワイヤル」
この番組は放送時期によって内容や傾向が変わる、そのためDVDもその時期に合わせて切り取られており、それぞれ個性の立った内容に仕上がっている。その中でも一貫して続けられた企画がある。それが「芸人不信バトルロワイヤル」だ、スペシャル回ではほぼ間違いなく行われる内Pの名物企画。特定の行動を行うと×が与えられるのだが、その特定の行動というのがあまりに当たり前のことであったり、誰かを陥れるための物だったりと多彩になっており、その×にならないためにもがく芸人の姿が非常に笑いを誘う。特に旅館で行われる芸人同士の蹴落とし合いはまさに必見と言える。その後に行われる真冬の露天温泉で行われる「だるまさんがころんだ」も、モザイク必死だが体を張る姿やここでだけいきいきする芸人の姿など、爆笑が尽きない。

私たちの年代では、丁度小学生から中学生に掛けての時期に放送されていたこの番組であるが、深夜帯に放送していたため欠かさず見ていた人は少ないだろう。この番組は「内村さまぁ~ず」や「内村TBS」に流れを受け継ぎ、テレビ朝日のバラエティにも影響を残していった。「ぷっすま」にはその影響が色濃く見ることができる。
 今でも腹を抱えて笑う事が出来る回は多い、DVDでは魅力を伝えきれない事が残念だが、機会があれば目を通してもらいたい番組の一つだ。

テーマ : お笑い/バラエティ 全般
ジャンル : テレビ・ラジオ

#17 ラジオの究極!?「松本人志の放送室」

今回は初のラジオのテーマを取り上げたい。その番組は「松本人志の放送室」だ、2001年から2009年の8年間にわたり放送されていたラジオ番組である。
パーソナリティーはお笑いコンビダウンタウンのボケ担当松本人志とダウンタウンの二人とは幼馴染で日本一レギュラー番組を受け持つ放送作家、高須光聖の二人がただしゃべっているという内容のラジオだ。

その話の内容はお互いの近況や幼少の頃の思い出話などになり、その目的は松本自身が「肩の力を抜いて話すことができる場所が欲しかった」と語るように非常にリラックスした、当人たちのただだべっているお話を聞くようなラジオをとなっている。
この番組はラジオ番組としてはかなり異質で、放送時間1時間の間に流れる曲は松本高須両名が交互に選ぶ1曲のみで、他に流れるのはオープニングテーマとエンディングテーマのみである。他のラジオ番組ではこれほどまでにトークに偏った内容のラジオはなく、さらにはコーナーという物も存在しない。つまり両名がしゃべるためだけの番組なのである。
 
本当に面白いのかという部分では全く心配する必要はないだろう。あのダウンタウンの松本人志が面白くないわけがない、というより普段のテレビ番組では見せない姿、他の芸能人に気を使うことなく好きなトークを繰り広げる様はおもしろい。特に二人の思い出話は秀逸、日本一のコメディアンと日本一の放送作家を生みだしたその尼崎の昔話は、その情景を知らない私たちをも爆笑に巻き込むのである。

この番組はラジオ史上唯一のイベントを行っているのも特徴だ、それは武道館での公開録音だ。あれほど大きい会場でのラジオの公開録音というものはおそらく後にも先にもこの番組だけ、しかも登場するゲストはテレビ局のプロデューサーやディレクター、そして松本、高須両名の幼馴染と一人も芸能人が居ない中、幼馴染として松本の相方、浜田雅功が登場する。ダウンタウンの二人がラジオで思い出話をするなんてものはそれはそれはめったに聞けないことであり、思わず当時のあだ名で呼びあってしまうシーンはファンにはたまらないものになっている。

今ならまだ某所で聞くことができるかもしれないが、もし耳にする機会があればぜひ聞いてもらいたいものである。ダウンタウンはいかにして生まれたのか、いかにして育っていったのか、最高の思い出話と共に楽しめるのである。全391回、移動時間等にぴったりである。

テーマ : ラジオ
ジャンル : テレビ・ラジオ

今日は休み

じかんがないっす

#16 すべてお見通し「警部補古畑任三郎」

今回取り上げるのは「警部補古畑任三郎」だ。皆さんも一度は見たことがあるであろうこのテレビドラマだが、やはりこれだけ再放送されるのはこの番組の面白さがひときわ輝いているという証拠ではないだろうか。ちなみにタイトルの警部補が入るのは1stシリーズのみである、その後のシリーズでは古畑任三郎というタイトルが定着したため警部補を付ける必要が無くなったのだろう。
 このドラマ、脚本はかの有名な三谷幸喜だ、この人が書く脚本は基本的に喜劇や人を楽しませる傾向が非常に強い。本人もとことんエンターテイナーであり、テレビでの露出も非常に多い。そんな三谷幸喜が描く推理物がこの古畑任三郎なわけだが、このドラマには日本の推理ドラマには無かった展開をもちこんでいる。それが倒叙という展開方法である。
従来は解決して初めて分かる真犯人というものを最初から見せる、犯人の犯行を視聴者に見せてからそれを解決していく姿を見せるというものだ。この方法を用いることで、犯人役に良い役者を抜擢しやすくなり、真犯人と発覚した後に役者に起こりやすい役の矛盾やジレンマも起きにくいという利点を秘めている。これは刑事コロンボで見られた手法で、大きく影響を受けているのは間違いない。そして劇中で古畑が視聴者に向けて挑戦的な問いかけをするのもこのドラマの特徴だ。すべてを知っている視聴者に対してさらに上を行く姿勢をもつ癖のある男、古畑任三郎の魅力といっていいだろう。横溝正史の金田一耕助や江戸川乱歩の明智小五郎シリーズなどで慣らされていた日本の推理小説に突き刺さる英風な展開がこの作品の魅力だろう。

古畑任三郎のキャラ的魅力
 とにかくこのドラマの主人公古畑任三郎は非常に曲者であると言える。驚異的な観察眼でどんなヒントも見逃さず、目を付けた相手は絶対に逃さない。そのあまりにいやらしい問答は見ているこちらが犯人を応援したくなるほどだ。そもそも犯人よりも登場時間があまりに少ない、もちろん先に犯人の犯行を描いてからじゃないと絶対に出てくることが無いあたり徹底しているといえる。あの定番のテーマが掛かって古畑が自転車で現場に来たら犯人はもうおしまい、どのように料理されるかを我々に晒すことになるのだ。とりあえず相手を煽りまくり冷静さをまず失わせる。そして尻尾をだした所をすかさず捉える、たまにミスを起こすが、結果負ける事はない。もし自分が犯人ならば、江戸川コナンや金田一一などのアニメキャラと比べても、絶対にやり取りをしたくない相手だろう。えげつなさといやらしさは推理物の主人公の中でもピカイチだ。というか最強キャラすぎるだろう。

その構図が生み出す面白さ
このドラマでは基本的に犯人対古畑の一対一のやり取りが中心だ。他の登場人物は利用されるものとしての登場になる。助手のようなポジションの今泉慎太郎が事件を解決する事はないし、その他要因がヒントを見つけても回答に近づくことはない。真実を見つけられるのは古畑のみという構図だ。多少この状態に飽きが来たのか第三シリーズでは八嶋智人扮する人物が各所に登場し、事件の全容を勘のみで話す視聴者視点のキャラを登場させている。結局古畑本人はその言葉を意に介していないので物語に影響を与えるキャラではない。
この構図を見せられると視聴者は古畑視点ではなく犯人視点に傾いていく、犯人は言い逃れられるのか、どうするのかという所にハラハラさせられる。皆がそれなりの地位をもつものばかりが犯人になっているのも刑事コロンボの影響がみられる。積み上げた物が崩れる悲しさも垣間見えるのがこの作品だ。

平均視聴率が20%を超えたモンスター推理ドラマ、面白いことはもはや世間が保証済みである。未だに見たことが無いというのはあまりにもったいないだろう。
もうすぐ年末、是非DVDを借りて手に汗握って見てもらいたいものだ。

テーマ : ドラマ
ジャンル : テレビ・ラジオ

#15 等身大の宇宙「プラネテス」

今回紹介するのは、漫画「プラネテス」(幸村誠著 講談社:全四巻)だ。この漫画は一言でいえばリアルSFとでも言おうか、SFというものは往々にして全銀河規模のワープ使っての移動だったり、未確認生命体との戦いであったり、巨大ロボット同士の戦闘だったりというものが中心になるのだろうが、この作品は違う。言うならば「等身大の宇宙」のお話だ。
プラネテスというタイトルは古代ギリシャ語で「惑う人」、そこから転じて「惑星」という意味を持っている。英語のPlanetの語源になった言葉だ。

あらすじ
時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。毎日、地上と宇宙とを結ぶ高々度旅客機は軌道上と宇宙とを往復し、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活し、様々な仕事をしている。しかし、長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。また、地上の貧困・紛争問題は未解決のままで、宇宙開発の恩恵は、先進各国の独占状態にある。このため貧困による僻みや思想的な理由付けによるテロの問題も、また未解決である。主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
                                                             Wikipediaより
この作品は一介のデブリ回収業者である主人公ハチマキを取り巻く夢や目標、人間模様を描いた作品だ。もちろん私たちの生きる2012年は未だに宇宙との距離は遠い、しかしそんな中で描かれるこの世界は非常に宇宙的で、心に期するものがある。夢を追い続ける主人公の姿を見ていると、思わず自分を重ねてみたくなる。いくつかの挫折を経て主人公が得た世界はそれはそれは素晴らしいものである。
この漫画には主人公の自問自答のシーンが多い、多くの悩みを抱え生きていくことのつらさ、宇宙で生きていく事、宇宙に夢をもつことの怖さ、そしてそれを支えてくれる人間の存在を考える哲学的なアプローチを見せている。愛についての哲学なんてどう呑みこんでいくべきか計りかねるが、広すぎる宇宙で一人になる恐怖は避けたいものだということが伝わってくる。ひいては今の私たちにも同じことが言えるのではないだろうか、孤独の大小はあれど無い人間なんて居ないんだから。
とにかく答えをくれない漫画だ、ただひとつだけ答えをもらえたというならば「愛し合う事だけはやめられないんだ」という言葉だろうか。人間結局そこに帰っていく、どこまで行ってもどれだけ離れてもその真実だけは否定できない。
この漫画を読み終わるとおそらくこう思うのではないだろうか、「なぜここで終わりなのか」と。この続きは描いてもらえないのか、この後はどうなっていくのかそれは各々の心の中にというわけだろう。
 一度は読んでもらいたい、たった4巻されど4巻、物語は長さで決まるものではない。上質な映画のようなその物語を是非うけとってもらいたい。

テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

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Author:ppsnuwa
趣味に生きたい社会人
野球とF1とゲームと漫画をこよなく愛す
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