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#197 熱戦に次ぐ熱戦「第98回全国高校野球選手権大会を振り返る」

 リオオリンピックに日本中が沸く中行われた第98回全国高校野球選手権大会が幕を閉じた。今年は1962年の春夏連覇以来54年ぶりに栃木代表の作新学園が優勝した。準優勝を収めたのは南北海道代表の北海高校、創部116年にして初の決勝進出を果たした。栃木対北海道という目新しい決勝の組み合わせもそうだが、今大会は予選で強豪校が次々と破れたために新鮮な顔ぶれが並んだことも印象に深い。今や高校野球界をリードする大阪桐蔭高校を始め、春夏通算最多出場数を誇る龍谷大平安、今春の優勝校である智弁学園、昨春の優勝校である敦賀気比、昨夏の優勝校である東海大相模、明治神宮大会を制した高松商業などが敗退と波瀾尽くしの予選となった。

 前評判では超高校級のピッチャーを擁する履正社、横浜、花咲徳栄の前評判が高く、それを作新学院、秀岳館、東邦が次ぐという構図だった。
しかし本戦も波瀾が待っていた。高校BIG3と称された寺島、藤平、高橋を擁する履正社、横浜、花咲徳栄の3校が2回戦と3回戦で相次いで敗北を喫した。どのチームも共通していたのは、エースの温存が裏目という部分だった。夏の甲子園の日程は勝ち進めば勝ち進むほど厳しくなり、なおかつ相手も強くなる。そのため一回戦二回戦のうちにどこかで思い切ってエースを休ませるという選択肢も一つ重要になってくる。しかし高校野球でエース級を複数人用意することは容易ではない。特に超高校級のピッチャーを擁していれば、それに匹敵するほどの控えなんてものはそうそういるものではない。どのチームもエース対策を重ねてくる分、控えピッチャーでは打ちこまれてしまうケースも多い。近年高いレベルで2人の投手を立てていたのは昨年の東海大相模があげられる。左右のエース小笠原と吉田は両者MAX150km越え、二人ともドラフトに掛かった選手だった。

今大会ではまず横浜対履正社の一戦でエースを温存した横浜が、控え投手を打ちこまれ敗退。そしてその履正社もエース寺島を3回戦で温存し常総学院に敗れた。エースの唯一温存に成功したのは作新学園、エース高橋を温存した花咲徳栄から早々に5点を獲得し、今井が2失点完投勝ち。準決勝の明徳戦では早々に試合を決めて控えにバトンタッチした。
気休め程度だが、決勝前日に5イニングで降りられたことは決勝の相手に対して少しアドバンテージを取れたのではないだろうか。その作新学園と決勝を戦った北海高校は、エース大西が全試合完投で勝ち上がってきた。決勝では両者ともにやはり疲れが見えたが、ここで明暗を分けたのは積極的な打撃策を取った作新だろう。疲れても150kmを投げ込む今井に対して、大西は140km前後の速球。鍛えられた作新ナインにとって十分に打てる球だったのだろう。今井の投球と、作新の守備は非常に気合が入っており、好守備も多く見せていたように思う、バントを仕掛けない攻撃的な采配も光った。作新学院はまさに優勝校にふさわしい野球を行っていたように思う。
対する北海も決勝までは非常にそつのないプレーで手堅く勝ち進んできた。秀岳館や聖光学院戦で見せたプレーはまさに強豪校のそれだったと言える。昨春決勝にまで進んだ東海大四もそうだが、近年また北海道勢の躍進が見えてきた。11年前の駒大苫小牧以来の優勝もそう遠くないように思える。

そして今大会のベストバウトをあえて挙げるなら、やはり八戸学院光星対東邦だろうか、一時は7点差が付いたこの試合、絶望的な点差をはねのけ東邦高校が勝利を収めた試合だ。東邦高校は前評判は高かったものの、今大会予選からエース藤嶋が不調だった。早々に6点を入れられ藤嶋はノックアウト、変わった松山も3失点で9点を失ってしまう。しかし東邦は少しずつ点を取り返し、9回を迎えた時点で9対5、八戸学院光星のピッチャーは桜井、東邦は7回と8回に桜井から点を取っており、攻略できそうな雰囲気があったのは間違いなかった。9回に入り、先頭の鈴木がヒットで出塁、この時点で会場のボルテージがアップし始めた。次の浜崎はアウト、3番の松山はヒットで続く。4番の藤嶋がアウトになりいよいよ終わりかという空気が流れだすが、5番の小西がヒットでつなぎ満塁、6番には代打の中西がタイムリー、なおも満塁で7番高木が同点に追いつく3点タイムリーツーベース、そして最後は鈴木理のサヨナラタイムリーで4点差をひっくり返した。
高木がタイムリーを放った時点で甲子園は完全に東邦の応援に傾いていた。アルプスのみならずバックネット裏席まで東邦の応援であるタオルまわしを行うほどだった。甲子園に来る一般の観客のほとんどは地元のチーム以外で応援するチームを持っていない。なので地元以外の2チームの対戦になると、「負けそうなチームを応援する」という流れが起きやすい。そしてその意識が生み出す流れは選手をも飲み込む。これはまさに「甲子園の魔物」と呼ばれるものだろう。それが八戸学院光星に牙をむいた瞬間だった。

事実完全に空気に飲み込まれてしまった光星バッテリーはタイムを取る余裕すらなく、最後のバッターに向かっている。監督も冷静な判断力を失いきってしまっていたのだ。

目評判とは打って変わって非常に盛り上がった今大会、既に春の選抜に向けて新チームは始動している。また次の大会を楽しみにしたい。
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テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

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