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#198 大願成就「今年の横浜DeNAベイスターズを振り返る前編」


 9月19日、ついにファンの願いが1つ叶った。横浜DeNAベイスターズが広島東洋カープを3-1で下し、11年ぶりのAクラスと初のクライマックスシリーズへの出場を決めた。今回はDeNAベイスターズの今年の戦いを前後編で振り返りたいと思う。


ここ10年間で7度の最下位と2度の5位とまさに暗黒真っただ中にあったベイスターズだったが、11年オフに親会社がTBSからDeNAに変わり、少しずつ風向きが変わってきた。巨人OBの中畑清氏を監督に招聘、まずは雰囲気や体質から変え始めた。そして一新されたフロントは高田繁GMをトップに据え、5か年計画でチーム作りをスタート。当初は打力、投手力共にリーグワーストだったチーム力の底上げを図った。2013年にはブランコ、ソト、ソーサの3選手を中日ドラゴンズから引き抜き、5年ぶりの最下位脱出。毎年40あった借金を15にまで減らし、久しぶりにペナントレースを争うまでになった。
毎年のドラフトに寄り着実に戦力を増やしていき、ついに今年のチームにおいては先発ローテーションだけでも井納、石田、今永、久保、モスコーソ、三嶋、砂田とDeNAになってから獲得した選手が中心となった。野手に関しても桑原、倉本、宮崎、梶谷、筒香と中畑政権になり大きく育った選手が中心となった。チームの若返りの成功はもちろんだが、辛抱強く若手の起用を行った中畑監督の功績は大きい。

そんなチームにとって大きな転換期を迎えたDeNAへの売却だったわけだが。もう一つの転換期は2015年に訪れた。

2015年シーズンは4月から絶好調でリーグを牽引、5月中に貯金10を作り独走していたベイスターズ。優勝ないしAクラス入りは確実とささやかれていたが交流戦以降は急転直下。前半戦終了時点で首位だったチームはみるみる内に調子を落とし、最終的には6位に転落、プロ野球史上初の出来事だった。さらにはDeNA以降4年間監督を務めていた中畑監督がこのシーズンを持って退任を発表と激動の1年を過ごしたのだ。このシーズンの収穫と言えば、先発左腕の充実と筒香嘉智の独り立ち、クローザー山崎康晃の成功だろう。何よりシーズン途中まで初めて首位を過ごしたという経験と途中から急降下したことにより、よりハングリーに勝利を意識することが出来たのではないだろうか。

そしてDeNA初の助っ人外国人になったアレックス・ラミレス氏を監督に招聘して臨んだ2016年シーズン、DeNAの逆襲が始まる。

就任当初、ラミレス監督に対して否定的な声が多く聞かれた。1年間独立リーグで過ごしていたことや、監督経験が無いことなど確かに懸念材料自体は少なくなかっただろう。だが私個人の意見で言えばラミレス監督は歓迎、好意的に受け止めていた。以前より氏の監督への情熱は知っていたし、NPBで監督をすることを誰よりも熱望していた。そのために独立リーグでの勉強をしてきたこともわかっていた。2001年からヤクルトでプレーし、12年間で2000本安打を放った歴代屈指の助っ人外国人であるラミレスがデータや傾向を軽んじているわけがないとも思っていた。そんな彼が監督を務めるにあたり、私は当初から失敗するわけがないと考えていた。

当初話題をさらったのは、ラミレス監督の「配球はすべてこちらで指示をする」という発言だった。つまりチームの捕手の配球を信用していない、ひいては捕手の実力不足を指摘した。それもそのはず、2015年度のチーム捕逸・暴投数は78と断トツの最下位。サヨナラパスボールや負けにつながる捕逸が多く見られた。投手の責任もあるが、捕手による部分が大きいとラミレス監督は断じた。
実際のところ捕手によって捕逸の数は大きく変わることがある。千葉ロッテマリーンズのキャッチャーを15年務めた里崎智也は15年間で通算19個しか捕逸を記録していない。この数字はまさに圧倒的と呼べるもので、出場試合数でみると53試合に1回という圧倒的に少ないペースだ。90年代最高の守備型キャッチャーだった古田敦也でも19試合に1個のペースで記録していただけに、この数字の異常さがわかってもらえるだろう。(ちなみにパスボールと暴投の違いは、投球が大幅に逸れるかワンバウンドした場合を暴投、バウンドせずキャッチャーに到達している場合はおおむねパスボールと判定される。)

ここで春キャンプ中にラミレス監督が積極的に起用していったのが2015年ドラフト4位で獲得した新人キャッチャー戸柱恭孝だった。26歳の戸柱は昨年まで社会人野球でプレーしていた叩き上げの選手。それだけあってインサイドワークの熟練度はプロレベルであり、配球に関してもインサイドの使い方をラミレス監督より好評を受けており、配球は戸柱自身に任せる旨の発言を早々に行っていた。見事正捕手の座を射止めた戸柱は開幕戦からスタメンに名を連ね、週6試合のうち5試合を戸柱、山口の先発試合を高城という2人態勢でシーズンをスタートさせた。その効果はあったのだろう。5月終了時点で横浜は12球団1のチーム防御率を記録していた。新人捕手にとってはかなり大変なシーズンになっただろうが、戸柱の功績も今シーズンの躍進に大きく寄与していたと断言できるだろう。
ちなみに今シーズンのチーム捕逸数は現時点で48、昨年から30個も減らすことに成功している。

シーズン開幕当初は例年通りの低空飛行、4月中に早くも借金を10作ってしまった。主力の梶谷をキャンプ中の怪我で欠き、1番に抜擢した白崎の不調、今年獲得した新外国人ロマックの絶望的な打力とそれに引っ張られて全員の打撃が不調に陥っていた。投手陣が好投を続けていただけにかなりもどかしい試合が多く、私が今シーズンワーストに上げたい試合は4月5日の中日ドラゴンズ戦、相手先発若松から8安打を放ち4四球もらっても1点も取れず、逆に杉山の3塁打と若松の犠牲フライの1点を取られて負けた試合だ。さらにその次の試合で小熊に完封負け、次の試合も1-1の延長引き分けと致命的に点が取れない状況が続いた。そして前述のとおり出来上がったのが借金10、今年もダメなのかとファンの脳裏によぎったが、ラミレス監督はこう言い放った。「5月で貯金を10作り、5割に戻す。」

そんなバカなことがあるかと他球団どころか自チームのファンにまで笑われそうな発言だったが、梶谷の復帰が起爆剤となり5月から打線が上向き始める。そしてこの5月から今年の躍進を支えた2人の選手が起用され始めた。桑原と宮崎の2人だ。桑原は2014年から一軍出場機会を少しずつもらっていたものの、2015年は打撃の不調がありレギュラー奪取はかなわなかった。しかし2016年シーズン、当初の1番白崎計画が頓挫すると、日替わりで関根、乙坂、桑原といった外野の若手が1番を務めるようになる。その中でも選球眼があり、守備もそれなりにこなしていた桑原をラミレスは1番に抜擢、そこからはガッツあふれるプレーと意外なパンチ力と得点圏打率の高さで見事1番センターのスタメンを獲得、現時点で.277 11本 49打点 出塁率.350と、代打成績の良いDeNAは下位からチャンスを作ることも多く、そのランナーを帰す役目として非常に大きな働きをしている。2011年ドラフト4位で指名され、今年の大卒ルーキーと同い年になる彼の今シーズンに懸ける思いは非常に強かったに違いない。
そしてもう一人が宮崎だ。DeNAのウィークポイントはサードとセカンドだった。白崎がサード失格の低打率によりスタメンすら取れなくなり、サードとして獲得したロマックも打てない上にサードが守れないという体たらく、さらにセカンド石川も1割と2割を推移していた上に守備がイマイチと他球団に比べてあまりに弱かった。当初は右投手の時は石川、左の時は宮崎という左右で使い分けをされていたが、宮崎がどんどん結果を出し次第に右投手相手でも起用されるようになっていった。懸念されていた三塁守備も次第に良くなり、気が付けば3番や5番の中軸を任されるバッターになっていった。宮崎も今シーズン 313打席で.278 10本塁打 34打点 出塁率.351を残しており大社卒の遅れてやってきた88年世代として活躍している。併殺が多いのがややネックだが、天性のバッティングセンスで三振が少なく、逆方向への強い打球が持ち味だ。

そして5月反攻最大のカギはロペスの復調だった。4月中は1割代に落ち込んだ打率から5月に爆発、筒香と倉本だけが頑張って3割付近をキープしていた孤立無援打線からようやく脱却することに成功したのだ。
そして5月を17勝7敗1分で終え、本当に宣言通りに5月での借金完済を果たしたのだ。

そして鬼門の交流戦を迎える。昨年は貯金10で突入した交流戦だったが、ふたを開けると3勝14敗1分けと11もの負け越しを果たし一気に急降下していった。まさに昨年の悪夢が頭にある中臨んだ今年の交流戦は何とも変な結果だった。1勝2敗で終えた西武戦以外はロッテとオリックスに3連勝、ソフトバンク日ハム楽天に3連敗と非常に極端な結果に終わった。なんとか7勝11敗の借金4つに抑えたが、また借金生活へ戻ってしまった。しかし交流戦明けの巨人阪神戦は5分以上で乗り切り、10勝13敗で悪夢の6月を乗り切った。
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