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#197 熱戦に次ぐ熱戦「第98回全国高校野球選手権大会を振り返る」

 リオオリンピックに日本中が沸く中行われた第98回全国高校野球選手権大会が幕を閉じた。今年は1962年の春夏連覇以来54年ぶりに栃木代表の作新学園が優勝した。準優勝を収めたのは南北海道代表の北海高校、創部116年にして初の決勝進出を果たした。栃木対北海道という目新しい決勝の組み合わせもそうだが、今大会は予選で強豪校が次々と破れたために新鮮な顔ぶれが並んだことも印象に深い。今や高校野球界をリードする大阪桐蔭高校を始め、春夏通算最多出場数を誇る龍谷大平安、今春の優勝校である智弁学園、昨春の優勝校である敦賀気比、昨夏の優勝校である東海大相模、明治神宮大会を制した高松商業などが敗退と波瀾尽くしの予選となった。

 前評判では超高校級のピッチャーを擁する履正社、横浜、花咲徳栄の前評判が高く、それを作新学院、秀岳館、東邦が次ぐという構図だった。
しかし本戦も波瀾が待っていた。高校BIG3と称された寺島、藤平、高橋を擁する履正社、横浜、花咲徳栄の3校が2回戦と3回戦で相次いで敗北を喫した。どのチームも共通していたのは、エースの温存が裏目という部分だった。夏の甲子園の日程は勝ち進めば勝ち進むほど厳しくなり、なおかつ相手も強くなる。そのため一回戦二回戦のうちにどこかで思い切ってエースを休ませるという選択肢も一つ重要になってくる。しかし高校野球でエース級を複数人用意することは容易ではない。特に超高校級のピッチャーを擁していれば、それに匹敵するほどの控えなんてものはそうそういるものではない。どのチームもエース対策を重ねてくる分、控えピッチャーでは打ちこまれてしまうケースも多い。近年高いレベルで2人の投手を立てていたのは昨年の東海大相模があげられる。左右のエース小笠原と吉田は両者MAX150km越え、二人ともドラフトに掛かった選手だった。

今大会ではまず横浜対履正社の一戦でエースを温存した横浜が、控え投手を打ちこまれ敗退。そしてその履正社もエース寺島を3回戦で温存し常総学院に敗れた。エースの唯一温存に成功したのは作新学園、エース高橋を温存した花咲徳栄から早々に5点を獲得し、今井が2失点完投勝ち。準決勝の明徳戦では早々に試合を決めて控えにバトンタッチした。
気休め程度だが、決勝前日に5イニングで降りられたことは決勝の相手に対して少しアドバンテージを取れたのではないだろうか。その作新学園と決勝を戦った北海高校は、エース大西が全試合完投で勝ち上がってきた。決勝では両者ともにやはり疲れが見えたが、ここで明暗を分けたのは積極的な打撃策を取った作新だろう。疲れても150kmを投げ込む今井に対して、大西は140km前後の速球。鍛えられた作新ナインにとって十分に打てる球だったのだろう。今井の投球と、作新の守備は非常に気合が入っており、好守備も多く見せていたように思う、バントを仕掛けない攻撃的な采配も光った。作新学院はまさに優勝校にふさわしい野球を行っていたように思う。
対する北海も決勝までは非常にそつのないプレーで手堅く勝ち進んできた。秀岳館や聖光学院戦で見せたプレーはまさに強豪校のそれだったと言える。昨春決勝にまで進んだ東海大四もそうだが、近年また北海道勢の躍進が見えてきた。11年前の駒大苫小牧以来の優勝もそう遠くないように思える。

そして今大会のベストバウトをあえて挙げるなら、やはり八戸学院光星対東邦だろうか、一時は7点差が付いたこの試合、絶望的な点差をはねのけ東邦高校が勝利を収めた試合だ。東邦高校は前評判は高かったものの、今大会予選からエース藤嶋が不調だった。早々に6点を入れられ藤嶋はノックアウト、変わった松山も3失点で9点を失ってしまう。しかし東邦は少しずつ点を取り返し、9回を迎えた時点で9対5、八戸学院光星のピッチャーは桜井、東邦は7回と8回に桜井から点を取っており、攻略できそうな雰囲気があったのは間違いなかった。9回に入り、先頭の鈴木がヒットで出塁、この時点で会場のボルテージがアップし始めた。次の浜崎はアウト、3番の松山はヒットで続く。4番の藤嶋がアウトになりいよいよ終わりかという空気が流れだすが、5番の小西がヒットでつなぎ満塁、6番には代打の中西がタイムリー、なおも満塁で7番高木が同点に追いつく3点タイムリーツーベース、そして最後は鈴木理のサヨナラタイムリーで4点差をひっくり返した。
高木がタイムリーを放った時点で甲子園は完全に東邦の応援に傾いていた。アルプスのみならずバックネット裏席まで東邦の応援であるタオルまわしを行うほどだった。甲子園に来る一般の観客のほとんどは地元のチーム以外で応援するチームを持っていない。なので地元以外の2チームの対戦になると、「負けそうなチームを応援する」という流れが起きやすい。そしてその意識が生み出す流れは選手をも飲み込む。これはまさに「甲子園の魔物」と呼ばれるものだろう。それが八戸学院光星に牙をむいた瞬間だった。

事実完全に空気に飲み込まれてしまった光星バッテリーはタイムを取る余裕すらなく、最後のバッターに向かっている。監督も冷静な判断力を失いきってしまっていたのだ。

目評判とは打って変わって非常に盛り上がった今大会、既に春の選抜に向けて新チームは始動している。また次の大会を楽しみにしたい。

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

#196 史上最強のスプリンター「ウサイン・ボルトについて改めて思う」

 世界一かけっこが早い人は?今やそう問われれば全世界の人が「ウサイン・ボルト」と答えるだろう。陸上競技の花形である100m走、200m走、4×100mリレーの3種目で世界記録をもち、2008年の北京オリンピックを皮切りに2015年までの世界陸上とオリンピックではフライングで失格になった大邱大会の100m以外の3種目で優勝を続けている陸上短距離界、ひいてはスポーツ界の英雄である。

 そんなボルトがまた偉業を達成した、8月15日に行われたリオオリンピック100m走決勝にて9秒81の記録で優勝。北京、ロンドン、リオの3大会連続での金メダルを獲得。100mでのオリンピック3連覇は史上初の偉業であった。瞬発力と筋肉量がものをいう陸上界における選手寿命は短い。早ければ20代後半には引退を表明する選手も少なくはない。そんな中ボルトは今年30歳、リオオリンピック後の引退を示唆する発言は行っていたものの、この年齢でオリンピックの短距離走で金メダルを獲得するということ自体異常と言って差支えがないのではないだろうか。

 私が何よりボルトに敬意を抱いているのはその速さはもちろんのことなのだが、何より2008年以降の世界大会の出場競技においてほぼすべてで優勝している点である。もちろん100mの9.58と200mの19.19の2つの世界記録を持っている人間が負けるわけがないというのは簡単だろう、だがどんな選手だって怪我やコンディション不良などで常に100%の力で走れるわけではない。特にボルトは先天的な脊椎の側弯症により肉離れなどの故障が多い選手でもある。しかも今回のリオオリンピックの国内予選も怪我により走ることさえできなかったのだ。そんな中で本番への調整力はもちろんだが、大舞台での圧倒的な強さや強靭なメンタルはまさに「史上最強」、今回のタイトルを「史上最速」にしなかったのもその強さに敬意を表してのものだ。まさに国際大会負けなしの男が今回も見せた見事なパフォーマンスにはただただ感服するほかない。
 さらにはその高潔なアスリートとしての精神も持ち合わせているというところ、相手への称賛は欠かさず、他国の国家斉唱が別トラックであってもインタビューを中断し斉唱終了まで耳を傾ける。ファンにはお決まりのライトニングポーズで決め、会見では小粋なジョークで記者も沸かせる。競技者、メディア、ファンすべてに気を配るその姿はまさに理想のアスリートと呼べるだろう。

 日本人スプリンター初の9秒台の期待がささやかれている昨今、この男はそれよりも0.5秒先にいる、距離にすればおよそ7m先だ。ただ一人9.7、9.6の壁を破ったボルトは陸上の歴史を20年縮めたと言われる。しかしこのままではボルト一人が20年先の未来からやってきただけで終わってしまう。ボルトに匹敵するスプリンターの出現を東京オリンピックでは期待したい。最後の4×100mリレーで走るボルトの姿は、もしかすると我々が目撃する走るボルトの最後の姿になるかもしれない。

伝説の稲妻が走る姿を最後に目に焼き付けておきたい。

テーマ : 陸上競技
ジャンル : スポーツ

#195 昭和最後の大横綱「千代の富士」

 7月31日、夕食を食べ終え席を立った時、衝撃のニュースが飛び込んできた。元千代の富士、九重親方の死去のニュースだった。その場にいた父と祖母にそのことを告げると、一様に「そんなバカな、千代の富士が死ぬかよ」という声が上がった。この反応こそが氏の凄さを物語っているのだろう。
 幕内優勝31回、生涯勝利数1045勝、幕内53連勝の大記録をもち、昭和最後の大横綱と呼ばれ、絶大な人気を誇った。角界で初の国民栄誉賞を受賞した人物でもある。

 千代の富士は力士のイメージを変えた人物と言っていいだろう。従来から現代まで続く力士の体格からは一線を画したスタイルと言っていいだろうか、現役時は183cm、126kgと力士の中では小兵の部類に入る体格、しかしそれでいて千代の富士が強かったのには理由がある。現役時の画像を見ていただければ一目瞭然ではあるだろうが、とにかく筋骨隆々、鋼の肉体というのはこのこと、でっぷり太ってお腹のでた力士のイメージ像からかけ離れた存在、現役時の体脂肪率は衝撃の10.3%、体重126kgに対してたったの10%だ。特に鋭い目つきと端正な顔立ちから「ウルフ」というニックネームも持ち、今までの力士像からかけ離れたかっこいい力士というイメージを定着させた。

実は力士の体形は大きく二つのパターンに分けられて呼ばれている。ひとつが「アンコ型」、みなさんのイメージする力士像は大抵こちらに該当するだろう。現役の力士で言えば琴奨菊や豊ノ島、千代鳳などが該当するだろうか。大きなお腹で相手の前まわしを取らせづらくし、お腹に相手を乗せて踏ん張りにくくする取り口などがみられるだろう。ただ見た目通り体重がかなり重くなる傾向にあるため、膝の故障率が高くなるケースが多い。数としてはこちらの方が圧倒的に多いだろう。
そしてもう一方が「ソップ型」と呼ばれるタイプ、古くは初代貴乃花を始め、寺尾、琴欧洲、現役力士で言えば日馬富士がこちらのタイプに含まれるだろう。筋肉質でやせ形の力士が該当する。大抵の場合が体質的に太りにくいタイプの力士がこちらの型になっていくケースが多い。相撲のルール上体格がものをいうのは間違いないが、その体格で勝る相手を倒すシーンは大相撲の一つの醍醐味と言っていいだろう。

そして千代の富士もこちらのソップ型に該当する。言うなれば史上最強のソップ型力士といっていいだろう。千代の富士があれほどまでの筋肉を手に入れたのは、一重にトレーニングと猛練習のたまものであったわけだが、一つの切っ掛けとして自身の脱臼癖があった。先天的に肩関節のかみ合わせが浅かった千代の富士、幕下と幕内を行き来していた頃は体が出来上がっておらず、無理な投げを打ち良く脱臼をしていた。ある日全治1年と言われるほどの重度の脱臼をしてしまった際、医師から肩周りの筋肉を鍛えることである程度脱臼癖を抑えることが出来るとのアドバイスを貰って以降、猛烈な筋力トレーニングに励むことになる。この際に千代の富士は角界ではまだほとんど行われていなかったウェイトトレーニングも導入しながら毎日の腕立て伏せ500回を行っていたといい、あまりの猛練習に千代の富士の部屋の畳はすぐ傷んでしまい、3ヵ月に1度張り替えるようになっていたという。

そして脱臼癖は千代の富士の取り口にも変化を与えた。無理な投げを打ち、安定した相撲を取れていなかった千代の富士だったが、前まわしを取って一気に相手を寄り切る高速の寄せの型を作りあげた。猛烈な筋力トレーニングによって千代の富士の体は見違えるように厚みを付け、体重で勝る相手にも寄り切る力をつけたことが奏功し、この型で勝ちを重ねていった。
幕内上位の位置が安定しだしたころ、81年の1月場所を迎える。この時千代の富士の番付は関脇、怒涛の快進撃で初日から14連勝を飾り一躍優勝候補へ踊りでた。千秋楽は13勝1敗で後を追っていた横綱北の湖との決戦。この一戦は北の湖が体格を生かした吊り出しで千代の富士を破り14勝1敗同士の優勝決定戦に持ち込んだ。
千秋楽の一戦で北の湖が足を痛めたところを見逃さず、優勝決定戦では北の湖の周りを回るように攻め、上手出し投げで勝利をおさめ初優勝を飾った。この優勝決定戦の注目度は非常に高く、最高視聴率は65.3%を記録し、いまだにこの数字は大相撲中継の最高視聴率として記録されている。
この優勝で大関昇進を果たした千代の富士は翌3月場所を11勝4敗、5月場所を13勝2敗で優勝次点の記録、そして7月場所に14勝1敗で2度目の優勝を飾り、一気に横綱まで駆け上って行った。81年は関脇、大関、横綱と3つの番付で幕内優勝を飾るという史上初の記録をを残し、日本中を沸かせた。

それからというものの絶対的な強さで土俵を支配しつづけ、10年間にわたり横綱を勤め上げた。先述の大記録は30を超えてから全盛期が訪れた非常に珍しい晩成型だったこともあり、長く相撲を取れたことが要因と言っていいだろう。

千代の富士を語るうえで絶対的な強さはもちろんのことだが、やはり潔さという面も見逃せない。引き際については横綱に昇進した日に師匠にあたる北の富士から潔く引退しようと交わしており、そのXデーは91年5月場所で迎えることになる。
初日から千代の富士対貴花田(後の貴乃花)の取り組みが組まれ、まさに世代交代を予感される一番となった。初対戦となるこの組み合わせで千代の富士は長丁場の末、強引に押し出され敗れる。その後3日目に貴闘力にも敗れ引退を決意、引退会見では「体力の限界、気力もなくなり引退することになりました」と振り絞るように語った。
 
そして引退後は紆余曲折を経て九重部屋と年寄名跡九重を継承、大関となる千代大海を育て上げ、更に幕内に千代鳳、千代丸、千代大龍、千代の国と4人の力士を送り込んだ実績も十分だった。
この先、九重の名跡は佐ノ山親方(元千代大海)が受け継ぐ予定となっている。「千代」の名が、それこそ千代に続くように、九重部屋の力士には頑張ってもらいたい。

大相撲に大きな足跡を残した「小さな大横綱」。死してなおその偉大さに胸を打たれるようだ。また氏のような強い日本人横綱が生まれる日を夢見て締めさせていただこう。

テーマ : 大相撲
ジャンル : スポーツ

#194 さあ波乱はあるか「セ・リーグ前半戦を振り返る」


 去る7月16日、プロ野球界の一大イベントであるオールスターが開催された。ヤフオク!ドームと横浜スタジアムで2試合が行われ、多くのホームランも飛び出すファンを沸かせる試合内容となった。ペナントレースにおいてオールスターはシーズンの折り返しと呼ばれる。正確に言えば143試合中の71試合目と72試合目が折り返しになるのだろうが、球界ではオールスターの前後が目安になっている。(おおよそだが前半80試合、後半60試合というような内訳になることが多い。)

 そして後半戦に移り、ペナントレースはより熾烈を極めていく戦いになる。では今のところのセ・リーグペナントレースを振り返ってみよう。

まずは順位
1 広島
2 巨人
3横浜
4阪神
5中日
6ヤクルト
8月1日現在

交流戦明けからこの順位が続いているように思う。パリーグ相手に貯金を作った広島が一歩抜きでて、2位と10ゲーム近い差をつけて独走している。勝利数も圧倒的だ。数字をみてもチーム防御率、チーム打率ともにリーグトップ。その他あらゆるスタッツで広島が他5球団を圧倒している。7月好調の原動力は新井貴浩、月間打率は4割4分、驚異的な勝負強さで打点を稼ぎ、山田を猛追している。先発にもやや疲れが見えているのだが、恐ろしいことに打線がしっかり取り返しに来るため逆転勝ちが多い、阪神ファンはもう広島を見たくないことだろう。

 続くのは巨人、やはり試合巧者ぶりが光るというか、勝具強さは歴史が積み重ねたものだろうか、広島以外で唯一貯金がある球団でもある。打線がひどいと噂だったが盛り返しつつある。長野1番阿部4番のオーダーに戻してから好調気味だ。それに合わせて先発陣の頑張りも光る、内海も昔の姿を取り戻しつつあり、マイコラスも復調気味ということで、この後半戦頼りになるカードが揃ってきた。中継ぎ陣がお疲れ気味だが、宮國がいいピッチングを重ねており、急場をしのいでいる。メークドラマの再来とささやかれているが、さすがに厳しいとは思うものの、少し広島にも疲れが見えてきていることもあるし、なんといっても7月は14勝7敗の貯金7で終えているというのもある。さあ10月に笑うのは誰だ。

 3位にはなんと横浜が食い込んできている。31日時点で48勝48敗の5分に持ち込み巨人とは2ゲーム差までせまっている。4月最下位、5月に猛チャージ、6月失速、7月チャージと躁鬱のようにチーム状況が変わるおかしなチームだ。今は5月に猛威を振るった投手陣もお疲れモード、今永とモスコーソを2軍に落し、山口が足首捻挫で3週間ほどの離脱と絶望的なニュースが飛び交ったが、ここでチームを救ったのはペトリックと筒香だった。シーズン頭に中継ぎ登板でイマイチだったペトリックがここで先発として登場し、2連勝を飾った。一試合目は5回2失点だったものの、自ら2点タイムリーを放ち取り返した。2試合目は5回無失点の上々なピッチングを見せた。長いイニングが投げられないのは欠点だが、7月のチーム防御率が5点台に届きそうな横浜にあって、3試合連続で5回を2失点以下で抑えており、重要なピースになっている。そして何より湿っていた打線が爆発しているのが今の横浜の強みだろうか、7月の月間MVPの最右翼に躍り出た4番筒香嘉智の活躍を抜きにして語れない。月間16本塁打、5割近い打率を残している。オールスター明けのヤクルト戦から巨人戦にかけての3試合連続マルチホームランは史上初。しかもそのホームランも先制、決勝、勝ち越し、サヨナラと殊勲打ばかり、29日の広島戦では月間6度の1試合2本塁打の新記録を打ち立てた。月初には山田と10本差あった本塁打もついに2日の広島戦で追い越した。7月に入るまで山田の10冠(打率、本塁打、打点、盗塁、最多安打、最高出塁率、最多四球、最高長打率、最多塁打、最多2塁打)が話題になっていたが、ここにきて打撃主要3部門すべてで筒香が追い抜く可能性が出てきた。日本人同士で三冠を奪い合うハイレベルなタイトル争いが見れるのが一体いつ振りだろうか。

4位は阪神、7月に入り失速モードに入ったかと思いきや、中日ヤクルトの急降下と打線の好調が手伝い、何とか4位に盛り返してきた。最大の懸案事項であった鳥谷の連続フルイニングもついに終わりを迎え、ゴメスの復調も手伝い打線が活況となっている。一時期5ゲーム差開いていた3位との差もじりじり詰めて3ゲーム差まで上がってきた。
しかし阪神にまたもや試練が降りかかる。8月に突入するということは甲子園が使用できない死のロードが待っているということ。今年は甲子園であまり勝ててないことを思えばむしろ良い可能性も否定できないが・・・さあどうなる。

5位は中日、おそらく7月もっとも苦しんだチームだろう。月間8勝15敗で7つも借金を作ってしまった。なんというかとにかく投打がかみ合わないという印象。7月の8つの勝利のうち7点以上入れて勝った試合は5試合。大量得点試合の時は投手もしっかり抑えているのだが、いかんせん負け試合でもロースコアゲームが少ない。投手陣が崩壊寸前のところまで来ている印象だ。5失点以上した試合は11試合あったが、そのうち勝ったのは1試合だけ、一方同じように7月炎上しまくった横浜も5失点以上は12試合あったが、それでも4試合勝っている。そもそも横浜は7月14勝9敗で終えているが負け試合で5失点以下は1試合しかなく、炎上と好投がはっきりしているある種潔い内容となっている。高橋周平の1軍復帰もつかの間、このまま落ちていくわけにはいかない。投手陣の踏ん張りが期待される。

6位はヤクルト、一時4位にまで浮上してきたのだが7月最後に6連敗を喫し急降下。8勝14敗と6つの負け越しとなった。ヤクルトの7月も呪われてると言っていいかもしれない。主軸を務める川端と雄平の負傷離脱に加えて、数少ない勝ち継投であるオンドルセクが退団と絶望的なニュースが並んだ。今や山田とバレンティンがいなければどこのチームかわからないと言っても過言ではないラインナップに変貌。山田も腰や足にダメージが蓄積していることを以前より話していたが、その影響か7月はホームランも4本で終え、打点も12で終わり山田独走態勢が終わりを告げた。絶望的な状況だが盛り返すことはできるだろうか。


ざっと振り返ってみたが、AクラスとBクラスにまさに明暗分かれたという感じだ。巨人と横浜は対広島を5割以上で戦っており、独走を止めるにはBクラスの球団の頑張りが必要になってくる。果たして広島は逃げ切れるのか、勝負の8月が始まる。

#193結局どうなる「コリジョンルールの所感と新コリジョンルールについて」

今シーズンからプロ野球界に新たなルールが追加された。その名も「コリジョンルール」。本塁上でのクロスプレー時の怪我をなくすために導入されたルールだ。

メジャーリーグでは2011年に起きたサンフランシスコ・ジャイアンツの捕手バスター・ポージーとフロリダ・マーリンズのスコット・カズンズのクロスプレーにより、ポージー捕手が強烈なタックルを受け、左太腿脾骨骨折と左足首靭帯断裂の大怪我を負ったことを受け、以前から問題視されていた本塁クロスプレーでの負傷をなくすため、2015年シーズンより導入されている。ちなみにメジャーでは怪我を負ったポージー捕手にちなみ、ポージー・ルールと呼ばれている。(ちなみに怪我を負ったポージー捕手は翌2012年シーズンから復帰し、首位打者を獲得。リーグを代表する強打の捕手として活躍中。)

日本では2013年阪神のマット・マートンによる強烈なタックルが危険であるとして議論が噴出。メジャーリーグでの導入に続く形でプロ野球でも2016年シーズンより導入されたわけだが、これがなかなか面倒を招いているのである。

このルールの導入についてはかなりの波紋を呼んだ、球界OBからも賛成と反対の声の嵐。確かにクロスプレーは1点が入るか入らないかという天国と地獄のような緊迫したプレーが行われるシーンということで、野球における生と動の面白さが際立つシーンの一つだ。過去イチローのレーザービームや高校野球でも松山商対熊本工業の奇跡のバックホームなどクロスプレーでの名シーンも多い。プロ野球選手の強肩を存分に発揮できる数少ない機会とも言えるだろう。クロスプレーでの動きの良さも捕手の見せ場の一つでもあるし、捕手のブロックをかいくぐってホームをタッチする走塁技術もまたランナーの見せ場である。あえて自分の意見を述べさせていただければ、もちろん怪我が無いのが一番だが、コリジョンルールによりこういったプレーが見られなくなるのは寂しいと言わざるを得ない。


ではます、基本的なコリジョンルールのおさらいをしよう。
まず大前提として
1.走路をブロックしていない捕手に走者が強引に体当たりをすることを禁じる。
2.ボールを保持していない捕手による走者の走路を妨害する行為を禁じる。

という二つの原則が存在している。これら二つを考えれば、衝突は起こらなくなるわけだ。このルール改正に伴い、捕手による本塁ブロックは完全に禁止となった。さらには外野手からのバックホームの捕球においても走路上に侵入することが出来ないため、ホームベースより前の位置で捕球をし、そのまま追いタッチの形でランナーをアウトにするように求められることとなった。しかしながらコリジョン導入前のルールが体に染みついている捕手が多数いたため、シーズン序盤はミスが多発。特にランナー1,3塁からのディレイドスチールを仕掛けるケースが非常に目立った。

 このルール、仮にランナーに接触しなくとも走路上に守備側の選手が入った時点でルール適用となり、ランナーの生還となってしまう。そもそもは捕手対走者しか想定していないルールではあったものの、公式戦で初めて適用されたのは5月8日の西武対日ハム戦の一幕。自身の暴投によりホームベースへカバーに入った高橋光成投手がランナーの淺間大基に覆いかぶさるようにタッチした。一度はアウト判定だったものの、コリジョンルールが適用され判定が覆りセーフとなった。

その後もコリジョンルールは何度か適用されているものの、各審判の裁量によってルール適用か否かにかなりのばらつきがあることが問題となり、セパ両リーグの球団から審判団への意見書の提出が相次いだ。そのことを受け再度規定の見直しと、厳格化が議論され、早速7月22日の試合から新ルールが適用されるということになった。新ルールでは今シーズン中に適用された4件のコリジョンルールのうち3つが適用外にあたるものとなる。

そして新ルールでは「走路への侵入」ではなく、「衝突の有無」に重点を置いた裁定になるとのこと。つまるところバックホームの捕球などの守備の流れの中で走路に入ったプレーにはコリジョンルールの適用はされなくなる。「走者による明らかな体当たり」や「明らかに走者を妨害するプレー(ブロック)」を行ったとみなされたケースにのみコリジョンルールを適用するという形に変わった。根本として必要であったブロックへの制限を設けた形になるというわけだ。
そもそもの話で言えば捕手がホームベースを覆うようにブロックさえしなければ、ランナーはタックルする必要がない。元々ブロック自体が走塁妨害に当てはまらないのかという疑問自体あったが、一応建前では捕球動作に移る際にやむを得ず走路に入って捕球を行った末、走ってきたランナーと交錯してしまうというものである。コリジョンルールではこの違和感が取り除かれることを切に願う。

早速7月22日の試合から新ルールが適用される。願わくは問題なく進んでほしいが、さて。

テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

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